大企業で働いているといつの間にか安定志向になり、大きな変化を望まなくなるものです。藤森さんから「自分が今持っているものを全部捨てられるのか」という宿題をもらった日の夜、私はたまたまコーポレート・アクセラレーターの会合に参加しました。

その会合には、創業間近もしくは創業したばかりの人々が数多く集まっており、エネルギーで満ち溢れていました。積極的に名刺交換していると「今は大企業で働いていて起業の準備をしている人」が実はたくさんいることに気づいたのです。

自らの事業計画について生き生きと話す彼らの姿は、数時間前に藤森さんに説明していた自分の姿と重なりました。そして、創業時に彼らが直面している最大の課題は、なんと言っても資金力であることを痛感しました。

毎月決まったサラリーを受け取る生活から、自分自身で資金を準備して事業を運営する立場へ・・・。これが起業する上での最も大きな変化だと確信し「お金」の面から事業計画を詳細に検証しようと考えました。