会社設立後に予想もしなかった苦労を味わったのは、法人口座の開設です。

以前の起業奮戦記で紹介したとおり、法人登記の住所地として銀座でオフィス契約を結びましたが、この契約は私個人の名義で会社設立前に行いました(そうしなければ登記用住所として使えない)。会社設立後にオフィス契約を法人へと名義変更し、同時に引落口座を法人口座に変更する必要がありました。

銀座のオフィスにほど近いメガバンクに、法人口座の開設申込に行ったところ「事業の実績がないと開設は難しい。会社案内や納品書・請求書などの提示が必要。料理教室の物件は大阪市なので銀座の本社住所と結びつけるものがない」といったような説明で冷たくあしらわれてしまいました。これから事業の実績を作るための口座開設なのに、先に実績を求められることに強い違和感を感じました。

結局、料理教室のある大阪市のメガバンクで、教室の賃貸契約書コピーや手作りの会社案内を提示して口座開設に至ることができました。後になってネット系銀行などは審査が緩く、メガバンクに比べて法人口座の開設がしやすいとの情報を得ましたが、多くのベンチャー企業は法人口座の開設で少なからず苦労を味わっているようです。