Sakura cookのサービス品質を支える最も重要な要素は「人」です。
「クッキング体験サービス」の品質を決める要素には、高品質な食材や満足感のあるカリキュラムなどがありますが、何よりも私が重視しているのは「人=指導者」です。この事業を始めた当時は、料理技術を持った人が必要だと考えていたのですが、実際に運営をしていく中で、料理技術よりもコミュニケーション力の方が重要であることがよくわかりました。
いくら料理が上手でもそれを伝える語学力、表現力がないと、外国人旅行者のニーズに応えることは難しいと実感しています。このためSakura cookで働いていただくインストラクターには、コミュニケーション力をまず求めています。
そしてその次に料理技術を高める研修を実施していくのですが、その入口として指導者養成クラスの受講を義務づけています。普段家族のために作っている食事と、旅行者に教える料理はかなり異なっています。例えば握り寿司を自分で作った経験のある人はほとんどいませんし、天ぷらも家で揚げる人はかなり少ないのが実態です。しかし外国人が日本料理と聞いて思い浮かべる上位3位は寿司・ラーメン・天ぷらで、家庭ではあまり作らないものばかりなのです。
指導者養成クラス(初級)では、レッスンの準備から実際の進行まで4時間かけてひとつのクラスを学びます。誰でも一定基準の品質を保つことができるよう、マニュアルを整備しているのですが、それでも一度学んだだけではなかなか手順が覚えられず、そこから先は本人の努力と経験が人を育てていきます。このように学んだ中から、今では次の指導者を育てるリーダーの人も生まれてきました。
これからも指導者の育成には、継続的に力を注いでいきたいと思います。