フードダイバーシティ(食の多様性)について学ぶ機会がありました。

食に対する好みは人それぞれで多様です。単なる好き嫌いではなく、アレルギーのため食べられない食材があるという人々もたくさんおられます。蕎麦やピーナッツのように、間違って口にすると重篤な症状を引き起こすものもありますので、大変気を遣う分野です。

世界中から料理教室にお客様をお迎えするようになって、これまでとは異なる多様性に向き合う必要があることを痛感しています。それは宗教上や信条として「食べられないもの」「これしか食べたくないもの」を守って食生活を過ごしている方々への対応です。

最近「ヴィーガン」や「ムスリムフレンドリー」に対応しているかとの問合せが増えてきました。「ヴィーガン」とは完全菜食主義と訳されることが多いようですが、動物性のものは一切口にしません。ベジタリアンと表現する方々の中には、野菜中心の食事だけれども卵や牛乳は食べるという人や、魚は食べる(肉だけ避ける)人など広範囲な人が含まれています。

一方「ヴィーガン」は、例えば出汁を取る際に用いるカツオも口にしませんので、日本に旅行をされると食事に苦労されることが多いようです。何を使っているかがわかる料理教室は、実は彼らがとても安心して食事を楽しめる場所なのかも知れません。

レシピを提供する側としては現実問題として難しいことも多々あるのですが、Sakura cookのWebサイトでは今月から各クラスが「ヴィーガン」アレンジができるかどうかの表示を開始しました。私たちも努力をして多様なお客様に日本料理をお楽しみいただきたいと思っています。

「ムスリムフレンドリー」については、次回お話したいと思います。