日本料理教室Sakura cookのメインのターゲットは訪日外国人です。日本を楽しみたいと思っている彼らのニーズを満たす「アクティビティ」として成立する教室を目指しました。

訪日外国人の旅の思い出として必要な演出を(1)料理の工程(2)雰囲気(3)食事としての完成度 の3つの視点から検討しました。

(1)料理の工程は、楽しさと知的探究心を満たすように配慮しました。例えば酢飯づくりではご飯に合わせ酢を加えて「片手でかき混ぜながら、もう一方の手でウチワであおぐ」動作をします。やってみると左右バラバラの動作は難しく、思わず笑顔がこぼれる瞬間です。味噌汁や吸い物づくりでは、出汁の取り方から教えます。その時に昆布の原型や鰹節の塊を見せて、理解してもらう工程を作り込みました。

(2)無機質な教室の空間ではなく、和の雰囲気づくりも大切なポイントと考えました。指導者も参加者も和柄のエプロンを着用します。試食タイムには和柄のテーブルマットやコースター、箸置きで写真映えのする盛付けができるようにしました。デザートとして季節の和菓子を用意し、日本の美しい季節感を取り入れています。

(3)食事として十分成立するよう3品を一緒に作り、オプションでアルコールを含むドリンクを提供することにしました。

またお土産品として、和柄の小物や調味料の販売も行うことにし、旅行者の思い出づくりをトータルにサポートできる体制を整えていったのです。