藤森さんとの二度目の面談は、前回から2ヶ月後の10月3日に実現しました。
執務室に入っていった時の私の表情から、藤森さんは全てを理解されたようでした。向かい合って着席してすぐに、私は「やはりチャレンジしたいと思う」と口にしていました。資金計画を中心に説明し「今私が持っているものを全部捨てる覚悟で取り組みたい」と勇気を振り絞って話をしました。
藤森さんは私の説明に耳を傾け「コアの事業が半年ぐらいで黒字化することが大切」であること、また「この事業はやるのであれば早いほうがいい」とコメントされました。その後に「色々な苦労をすることになると思う。わからないことは、周りの人にどんどん聞いて教えてもらう謙虚さを持ち続けること」「僕の人脈を含めてネットワークをフルに活用すること」など、これからの心構えとともに一歩前に踏み出せるよう背中を押してもらったのです。
その面談の翌日、私は上司に年末でLIXILを退社し起業することを説明しました。